大手法人機械対策課SH@CKの「新台ワンポイント講座」
今週の紹介機種
「P緋弾のアリア~緋緋神降臨~」
2024年3月3日週導入開始予定
メーカー 藤商事
全国12,000台予定
ラッキートリガー(以下略LT)の仕様により、RUSHに関わる初当り確率の見せ方に制限がほぼなくなってきました。3月リリースの「P緋弾のアリア~緋緋神降臨~」はMAX機を再現するべく挑戦したものとなっています。そのためMAX機確率と同じ1/399が液晶上の図柄ぞろい確率となっています。ラッキートリガーを利用した実質MAX機のようなスペックに人気が出てパチンコの流行スペックとなるかもしれません。
まずは基本情報を表で確認してみましょう。
スペック
《基本スペック》
通常確率※液晶上図柄揃い | 約1/399.99 |
チャージ(小当り)確率・獲得出玉 | 約1/372.1・約450個 |
RUSH仕様 | 普通図柄ロングST |
RUSH突入率(時短込み) | 約62% |
時短回数 | 70回 |
時短中確率 | 約1/399 |
RUSH回数 | 70回 |
上位RUSH回数 | 167回 |
RUSH中確率 | 約1/105 |
RUSH継続率 | 約48.82% |
上位RUSH継続率 | 約79.77% |
RUSH中MAX出玉 | 3,000個+α |
RUSH中MAX出玉比率 | 約25% |
初当り図柄揃い時期待出玉 | 約5,765個 |
RUSH期待出玉 | 約8,414個 |
上位RUSH期待出玉 | 約11,950個 |
出率100%分岐スタート回数 | 約17.3回/250個(千円) |
《大当り振分 通常時》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 次回当選までへ | 50% |
10R | 約1,500個 | RUSHへ | 5% |
10R | 約1,500個 | 時短へ | 45% |
《大当り振分 特図2時》
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 次回当選までへ | 25% |
10R | 約1,500個 | 上位RUSHへ | 75% |
上記のスペック表によるとMAXタイプと同等の低い図柄ぞろい確率となるからこそ、出玉性能は現行機の中でもトップクラスとなっています。
本機のカタログスペック表の振分では4,500個の振分が存在しますが、振分率が実スペックと若干異なるのは当選時の一部はRUSHへ移行して即連した演出で告知することがあるためだと考えられます。
ゲームフロー
本機はまず1/399の図柄ぞろいを目指します。図柄ぞろい確率の他に、緋弾チャージ(約1/372.1、約450個獲得)もありますが、こちらはおまけ程度の出玉となっています。緋弾チャージはラッキートリガー搭載機の平均TY(平均大当り出玉)のルールを担保するための大当りで、RUSHに突入するためには1/399を目指さなくてはなりません。図柄ぞろい確率と緋弾チャージ当選確率を合算すると大当り確率は約1/192.7となります。
右打ちは時短、通常RUSH、上位RUSH(LT)の3パターンあり、上位RUSHを目指すゲーム性です。図柄ぞろい時の約50%は約3000個獲得となりますが、特図2での大当りに次回濃厚の振り分けが25%あり、この振り分けに当選することができれば、通常時から4,500個持った状態で上位RUSHへ直通します。それ以外の振り分けは通常RUSHからラッキーガーを目指す仕様となっています。
通常RUSHは70回で約1/105の大当りを目指すゲーム性となっておりST突破期待度は約50%※、上位RUSHはST回数が167回まで増加し継続率が約80%となっています。
通常時の振り分け約45%は約1500個獲得で時短70回のチャンスタイムとなっております。時短中は通常時と同じ図柄ぞろい確率を目指し1/399を引くことができれば、上位RUSH突入となります。なお時短中に引き戻す確率は約16%となっております。
時短・通常RUSH問わず、大当りが獲得できれば上位RUSHへと突入します。
本機は普図STとなっていることから、次回当選までの3,000個+α当選時は1/1の特図2の時短1回が付与される振分となっております。そのため約1,500個が25%でループする仕様がゆえにRUSH中の大当り振り分けに4500個以上獲得が搭載されています。また、本機は初当り時振分の3,000個での終了以外を除いて、特図2で当選することで上位RUSHへ移行する仕様となっています。
ALL1,500個や初当り時の3,000個比率の高さなど担保される出玉はかなり魅力的な機種となっています。一方で本機はラッキートリガーとなる上位RUSHへ移行しない限り大量出玉は獲得できない仕様となっています。
フローの通りに突破型となる本機の上位RUSHへ移行する際は約3000~4500個の獲得が可能で、現行機最高峰の出玉性能のRUSHへと移行する仕様です。
※ST70回での引き戻し率約49%とST9999回の引き戻し率約99.9%の合算値
演出
本機の版権である「緋弾のアリア」はパチンコ・パチスロで10年も続くシリーズです。原作アニメは1期のみ放送されております。原作で人気キャラの初映像化や、アニメでは放送されなかったシーンのパチンコ映像化などもあり、原作ファンなら一度は打ちたくなる台となっています。
シリーズお馴染みとなる3Dを基軸とした新規演出が豊富で、お馴染みの“アリアフィギュアギミック”も搭載されています。楽曲も新規書き下ろし楽曲を含む、シリーズ最多の23曲収録されています。
演出カスタムも豊富で、人気の先バレ系告知も複数搭載されており、キャラによって発生確率と発生時の役割が異なる仕様となっています。RUSH中の演出も任意で6種から選択可能となっており、大当り開始時及び消化時にも多彩な演出が見ることが可能です。
パチンコトレンド
今のパチンコトレンドは出玉性能よりもRUSH突入確率に寄っている傾向にあります。結果としてパチンコはRUSH性能1,500個×81%が台頭し、見せ方は違えど中身は同じとなり、コンテンツとなるガワだけ違う類似品ばかりとなっていました。それに加えe機のT350やCタイムが厳しい結果も追い打ちを掛けています。
この状況下で本機のようなMAX機スペックが受け入れられるかは不安な所もあります。しかし、今回のLTからこの状況に風穴をあけてくれるでしょう。一辺倒になったパチンコに新たなニーズを起こせるかがパチンコ市場の将来性そのものに関わってくるからです。
パチンコホール側がLT機に過剰に否定的になってしまえば、可能性の芽を摘むことにつながるということは認識しておく必要があります。
まとめ
MAX機復活 実質大当り確率1/399
図柄揃い時期待玉数5,700個OVER! RUSH突入時期待出玉約8,500個
「緋弾のアリア」の人気キャラが初映像化