面白い台があればつまらない台があることも事実。今回はPiDEAWARDの投票と同時にWORSTMACHINEAWARDの投票も実施した。やはりパチンカー・スロッターがともに感じとった2023年のクズ台とは・・・
今年は聞いちゃいました!
ユーザーが決めたクズ台AWARD
PiDEAWARD2023の投票と同時に実施したのが「ワーストマシーンアワード」。こちらはPiDEA X編集部でノミネート機種は選出せず、投票者の思う今年一番ダメだと思った台を記述式で回答してもらった。もちろん選ぶ機種はアワード機種と同期間2022年11月1日から2023年10月31日までの中からである。それでは、ユーザーに選ばれた2023年のパチンコ・パチスロのクズ台をみていこう。
パチンコ部門
パチンコ部門のクズ台に選ばれたのは2023年8月7日に導入されたSANKYOの「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED S」(以下略ガンダムSEED)となった。ユニコーン大ヒット後の「機動戦士ガンダム」シリーズとして、ホールもユーザーも多大なる期待を抱いていた。その高い注目度ゆえの反動をモロにくらった結果となった。クズ台としての選出理由でもっとも多かったスペック面での批判は時短中の当り確率が1/601.3であること。確かに時短はRUSH非当選後のもうワンチャンスだが、そのチャンスが通常時の約2分の1の大当り確率で無理ゲー感を感じさせてしまった。演出面でもっとも多かったネガティブポイントは疑似連×2の多さとその際に種が割れるSEについてだ。疑似連の多さについてはおそらく演出秒数の規則上、いたしかたなかったはず。一方で種割れSEに関しては、原作のそれとはまったく違うものだった。
ユニコーンもパチンコオリジナル演出が多くユーザーの間で話題となったが、いわゆる脳汁的な要素として受け入れられた。発売された時期やプロモーションなど背景的にも大ヒットが約束された機種だったように思われたが、結果は異なるものとなった。
パチスロ部門
続いて、パチスロ部門のクズ台に選ばれたのは2023年10月2日に導入されたビスティの「Lエヴァンゲリオン ~未来への創造~」(以下略Lエヴァ)だ。こちらはユーザーの意見のほとんどが仕様やスペックに関する内容で一致していた。
Lエヴァがホール導入する直前を振り返ると、「GODオマージュのエヴァが出るらしいぞ」という情報がユーザー感で共有されていたように思える。GODと言えば出玉。そんな機種のオマージュであるならば期待するのはそれに近しい性能だ。スマスロの1つの醍醐味と言えば高射幸機種の出玉感である。となれば「エヴァでGODができるかも」と期待が高まってしまうのは必然である。だがふたをあけてみるとLエヴァは差枚数+2400枚獲得すればATが終了してしまう。さらにスペック面では、ATまでのハードルがかなり高い。多くの設定が天井到達ありき、もしくは確定役を引かないとATを体験できない。こうした2重の不満が積み重なった結果、ユーザーの不満が爆発……。仕方ない結果だといえるだろう。
今回、PiDEA Xでは初めて、年内1番のクズ台を募ったワケだが、パチンコ・パチスロに関わらず見えた共通点がある。それは導入前のユーザーの期待感だ。ガンダムSEEDにせよLエヴァにせよ、前作の存在や、オマージュ機に対する思い入れがあるからこそ大きな期待がある。だが想像を超えられなければ、期待外れのクズ台となってしまうのである。
2024年も多くの新台がホールに導入される。はたして今年度はどんな機種がどれだけ登場してゆきユーザーの遊び心を満たしていくのか楽しみである。