自他ともに認めるアニオタ。
サブカルチャーに熱い情熱を注ぐ。
近藤店長はもうキング観光歴が24年になろうかという大ベテラン。「柳橋店」の前は、「住吉店」「若宮店」「今池2号店」などを歴任してきた。どの店舗でも一所懸命に業績貢献してきたが、本人的に思いれが深いのが初めて店長を経験した「今池2号店」だった。
就任時、「今池2号店」は「1号店」に比べてあまり期待されない店舗だったという。近藤店長は、「何か特徴をつけなければ」と思い立ち、萌え系機種の台数を増やしたり設定を割り振るなどして強化していった。
「アイランド秋葉原店さんって、まどかの誕生日とかがすごいじゃないですか。そういう店を目指したいなと、勝手に参考にして全台5・6をやったりしたんです。ああいうお店が面白いよなって(笑)」
その結果、ほぼ並びがゼロだったお店が、次の年には100人の並びをつくることに成功したという。
萌え系機種を強化したのは当時の時流ももちろんあったが、記者の視点で言えば、近藤店長の個人的な趣味が大きく反映されているのではないかと推察している。なぜか。近藤店長は自他共に認めるアニオタだからだ。
今パチンコ・パチスロの版権になっているものはほぼ網羅しており、1クールごとに7〜8本のアニメを寝る間も惜しんで試聴しているのだ。
また、余談ではあるが、ゲームやガンプラなどの趣味もあり、自宅の趣味部屋ではプロジェクターなどを設置して大画面でゲームを楽しみ、ガンプラを棚に陳列している。「柳橋店でもガンプラ飾ったらいいじゃないですか。店長の趣味コーナーって感じで」と記者が尋ねると、「やりたいですけど、柳橋店の色もありますし、実際にやったらめちゃくちゃこだわっちゃうので、その時間があるかどうか(笑)」と断りも入れつつ満更でもない感じだった。
さらに余談になるが、若かりし頃は1人で秋葉原に行き、当時地下アイドルだった「仮面女子」なども追いかけていたなど、とにかくサブカルチャーに強い一面がある。
そんな志向はきっと柳橋店でも反映されることだろう。近藤店長は自分の営業を客観視するために「前の店長と設定の入れ方とか違うの、分かる?」と部下に聞くと、全員が「めっちゃ分かります」と答えるらしい。この点について、具体的には何が違うのか聞いてみると、「周りから理解されていない機種でも、自分が推したいから設定を入れたりします。それって自己満なんですけど、自己満の割には結構理にかなっている時が多いなと思ってやっています。しかも継続して」とのこと。
性格は物静かで真面目、会社の方針には忠実な姿勢を貫くが、一方で思い入れのあるコンテンツには情熱を注ぐ。柳橋店を攻略したい人は、それだけを頭に入れておくべきではないだろうか。
Q:人と違って目立ちたいんですか?
いえ、違うんですよ。人とは違っていたいけど、目立ちたいわけじゃないんです。分かりますかね。小学生の頃とかも、皆が「野球やろうぜ」って言っても、自分がサッカーをやりたかったとしたら、「今日は(野球の)気分じゃないからやらない」とはっきり断っていたようなタイプです。
Q:萌え系戦略をしたのは店長がアニオタだから?
それもありますが、人と同じことは絶対にしたくないタイプなんです。車なんて大衆車に乗ったら絶対に被りますよね。だからあえて、みんなが買わないであろうグレードを買ったりすることもあります。
Q:そんなアニオタ店長が好きなメーカーは?
ズバリ、ネットの台が好きですね。稼働する台も稼働しない台も、「自分が好きだから」という理由でちゃんと使ってアピールしたりします。住吉店では、「この店なんかネット並んどるぞ」と目立っていました。これは徐々に浸透していくものです。それを理解してくれる会社も本当にありがたいです。
Q:なんでネットが好きなの?
変わったことをちゃんとやってくるじゃないですか。つい中身を知りたくなっちゃうんですよね(笑)。
Q:パチンコとパチスロ、どっちをよく打ちますか?
パチスロだとゾーンとかゲーム数とかがあって、いつでもやめられるわけじゃないので、パチンコが多いですね。特に狙いもなくぷらっと行く程度なので。
Q:普段はどんな 打ち方をする のでしょうか?
何も考えずに機械を知りたいがためにいくだけですね。なので、ほとんどの時で負けます(笑)。やはり試打の時って強制基板などで当たるようになっているじゃないですか。それじゃあお客さまの気持ちは分からないなということで、あえて自腹を切って負けながら台を学んでいます。
Q:どんな店が好きで どんな店が嫌いですか?
あくまで個人的な意見ですが、静かに打っていたいので、割と空いているお店の方で、新台よりも2周3周して旬を過ぎだ機種を打つのが好きです(笑)。でもそこで「こういう良さがあるんだな」と分かると、その台の扱いがよくなったりします。柳橋もそうですが、トレジャーハントがパチンコ・パチスロの醍醐味だと思っています。
Q:どんなゲームが 好きなんですか?
好きなのは「ドラクエ」とか「ファイナルファンタジー」など王道の家庭用RPGですね。人が嫌うレベル上げとかも、コツコツ無限にできちゃうんですよね。