「エヴァ15」によって閉塞感のある市場となって早1年半が過ぎた。対抗馬としてリリースされたお盆の「ガンダムSEED」は供給過多・コンテンツによるターゲット層の違いからか、一定の実績にて落ち着いてしまった感がある。9月前半にリリースされたスマパチの「SAO」が好調な滑り出しとなっており、9月後半には一定規模の「エヴァ15」の増産がある。その直後にリリースされる類型スペックである「Pかぐや様は告らせたい」が「エヴァ15」へ与える影響には期待したい。
そんな本機は「エヴァ15」と同様のミドルスペックとなっているので、比較しながら基本情報を表で確認してみよう。
《基本スペック》
機種名 | かぐや様 | エヴァ15 |
通常(特図1)確率 | 約1/319.7 | 約1/319.7 |
RUSH仕様 | V確ST | |
RUSH中確率 | 約1/98.3 | 約1/99.4 |
RUSH回数 | 160回 | 163回 |
RUSH継続率※STのみ | 約80.52% | 約80.76% |
RUSH突入率※振分 | 64% | 59% |
RUSH突入率※時短引き戻し込 | 約74% | 約70% |
RUSH非突入時時短回数 | 100回 | |
初当り時出玉 | 99%300個 | ALL450個 |
RUSH時出玉 | ALL1,500個 | |
時速獲得出玉 | 約27,000個 | 約19,000個 |
初当り期待個数 | 約4,660個 | 約4,660個 |
RUSH突入期待個数※引き戻し込 | 約6,200個 | 約6,500個 |
出率100%分岐スタート回数 | 約17.1回/250個(千円) |
≪大当り振分 通常時≫
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | RUSHへ | 1% |
2R | 約300個 | RUSHへ | 63% |
2R | 約300個 | 通常へ | 36% |
≪大当り振分 右打ち時≫
ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 振分 |
10R | 約1,500個 | RUSHへ | 100% |
上記のスペック表より非常に「エヴァ15」に近いスペックとなっており、初当り出玉の1R分150個をRUSH振分突入率へ転換したスペックとなっている。初当り出玉が2Rと少な目となっているが、通常当選後には100回の時短が付与され、RUSH突入率自体非常に高く、バランスの取れたスペックとなっている。おまけ程度ではあるものの、初当り振分に1%で10Rが存在し、初当り時の展開に期待を持たせる仕様ともなっている。
演出面に於いては、原作アニメをふんだんに使用された演出構成となっており、ラブコメディジャンルの中でもコメディ要素の非常に強い作品を生かしたコミカルな演出が豊富となっている。その中でも希少な恋愛シーンをSP期待度に直結させ、原作を楽しめる仕様ともなっている。
初当り時は奇数図柄でRUSHとなっており、偶数図柄でも昇格演出やラウンド昇格演出など随所に演出が施されている。RUSH中の演出は任意で2種から選択可能となっており、遊技カスタムと合わせて多様な演出パターンを選択可能。初物コンテンツとなるものの、本機オリジナルの演出も搭載されており、ファンも楽しめる内容ともなっているのだ。
本機「Pかぐや様は告らせたい」の訴求ポイントは『コンテンツ&スペック』となっており、コンテンツとしては業界初物となっている。今春話題となった『推しの子』と同じ原作者となっている点を『“推しの子”原作者赤坂アカ代表作ついにパチンコ化』など幅広くユーザー層を集めることが良いだろう。『かぐや様×推しの子』は実際に原作描写にてクロスオーバーしている点もあり、同一原作者をウリの1つにもなっているので問題ないことだろう。そして、スペック訴求は『初当り後100%時短orRUSH獲得!RUSH突入率74%!ロングST160回1500個×81%!』と「エヴァ15」と比較することが非常に効果的となるだろう
コンテンツ訴求で触れた通りにユーザー層を幅広く持てるかどうかは非常に重要なポイントとなり、本機は「エヴァ15」をリバランスしたスペックとなっており、分岐もほぼ同等となっている。しかし交換率が等価ではない限りはユーザー層にて分岐は大きく差が出てしまう。春にリリースされた「ジューシーハニーハーレム」もいまだにスペック評価は高く、本機もスペックの事前評価は非常に高い。遊技環境整備がしやすい仕様としては最高峰のスペックとなっているので、遊技環境を整えることが非常に重要と言う認識で取り扱うことが必須だろう。