PiDEA注目機種（中古機部門）〜6月の中古機市場の流れを振り返る〜

自粛明けで営業を再開したが稼働は戻らず

新台リリースが停滞して

中古機高騰&再販ラッシュ!?

部材供給遅れで販売が遅れる新機種

営業を再開して約1カ月が経過しましたが、コロナ以前と比べて稼働が戻ってきていないというホールさまが非常に多い状況です。そんな中、都内では夜の街関連を中心に再びコロナウイルス感染者の数が増えてきており「二波が来ているのではないか」という意見も聞こえてきます。そんな不安を感じてしまう状況ではあるのですが、パチンコホールさまからの感染報告はいまだにありません。これは業界一丸となって、消毒や検温など感染予防対策を行っている努力の賜物ではないでしょうか。

さて、6月も終わり、パチンコとパチスロの2020年上半期の新台販売台数が発表になりました。パチンコは約44万1000台で昨年よりも15.7%減。パチスロは約25万8000台で昨年より9.3%増えたという結果です。パチスロは昨年よりも増えましたが、適合率の低さや部材供給停滞による販売遅れは解消されておりませんので、今年の年間販売台数は過去最低を更新するかもしれません。

新台が出ないため中古機価格が全体的に高騰

コロナ禍で登場した「PF.戦姫絶唱シンフォギア2」の中古機価格は、6月ついに大台（100万円）を突破しました。ライトミドルながらミドルと同様の実績を持ち、今後も稼働が期待できると予想される関係者が多いことが影響しているかもしれません。現在、6月末時点では90万円代後半で落ち着いていますが、さらに高騰する可能性は高く、極端に値下がりすることはないと思っています。もう1つ話題になったのが三洋の「P大工の源さん超韋駄天」です。出玉スピードが極端に速く、ユーザーから注目されています。並行するように中古機価格も上がっており、瞬間的には150万円を超える時もありました。

一方のパチスロは、スロッターを夢中にさせている「Sいろはに愛姫」の取引が活性化。集客目的で購入を検討するホールさまが一定数いらっしゃるようですが、累積赤字（6月30日時点で17週経過）が、約55万円とほぼ新機種1台分。これを上回る利益をあげられるのか。と考えると導入は慎重にならざるを得ないと思います。

一度引き出された「貯玉」を再び取り戻すための施策

コロナによる休業が現実になりそうだった3月から4月にかけて、ユーザーが貯玉や貯メダルを引き出す動きが顕著になりました。減ってしまった貯玉をコロナ以前に回復させるという具体的な目標を可視化することで、稼働回復につなげることが重要です。

まずは、短期的に貯玉しやすい機種を選定。パチンコなら「北斗無双」や「慶次漆黒」。パチスロの場合は「凱旋」や「サラ番」など。いわゆる出玉性能の高い機種を薄利で運用して貯玉を瞬間的に回復させる。回復後はそれを維持するためにパチンコはそのままで、パチスロは「番長3」や「星矢海皇覚醒」などを柱に変更して出玉還元を継続。また年配客の貯玉を回復させるために「マイジャグ」系に出玉を注力して貯玉を促しましょう。

稼働低下で予算的にも厳しい状況かと思いますが、今は客数回復が最優先です。貯玉回復という明確な目標に向かって、顧客を呼び戻すことをオススメしたいと思います。

ケーエス販売渡辺氏今月のオススメ中古機

確変時は大当り6回のリミッター付き約6000個のまとまった出玉を獲得

「牙狼」シリーズの雨宮慶太氏原作・総監督の映画「ROKU ROKU」のタイアップ機。他機種に予算が割かれたため導入台数も少なめで、コロナの影響もあり初動はよくなかったですが、ポテンシャルは期待できそう。確変時にはまとまった出玉が得られる仕様で荒波機種がお好みならオススメです。 

©2014 雨宮慶太／ロクロク製作委員会, ©TAKAO

目押しマニアの固定ファンも多い技術介入要素がつまったRT機

RT機能を有した5.9号機。古くからシリーズ化されてきているゲーム版権。目押し技術を要するタイプで目押しマニアの固定ファンも多い機種です。中古機市場が高騰している中において、本機は非常に安価で、粗利性能にも長けているので複数台購入するのもアリでしょう。

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