





20(ニーマル)ビジョンを全社員で共有
イチパチ(テンスロ)、女神のコンバット部隊、全館禁煙、アンチパチンコ宣言、業態改革、ジャスダック上場申請、潜在顧客の発掘、日本初のプリペイドカード導入……etc。その時代その時代で常に新しい挑戦と創造を繰り返してきたピーアーク。
今年の4月20日、同社は系列の全店舗を休業。貸し切った東京・六本木の「インボイス劇場」に全社員600人が集結した。そこで庄司社長は「『時間消費』『感動消費』を超え、次の時代へ競争優位モデルを積み上げていかなければならない」と述べ、2020年に向けた新長期経営ビジョン「ブランドビジョン2020(20ビジョン)」を高らかに宣言、全社員で熱い思いを共有した。
当日は、世界各国で人気のパフォーマンス集団・ブルーマンVS.書道家武田双雲氏の世界初コラボよるエンターテインメント・ショーも行われ、会場はさらにヒートアップ。庄司社長は「セリフもなく、たったの3人で、日常の身の回りにあるような道具を使ってあれだけのパフォーマンスができるんだ、という気づき(メッセージ)を社員に伝えたかった」と振り返る。
時間消費型・感動消費型は
もはや業界のスタンダードに
「『業界の常識はお客様の非常識』を掲げた20年前は、周りから反感も買いました。が、基本的に今あるものを前に進めるためには、既存の何かを壊さなければいけないし、何かを変えていかなければなりません。当時は既成概念でこり固まった業界でしたから」
首都圏にパチンコホール42店舗を展開するピーアクホールディングスの代表取締役・庄司正英は、東京を代表する繁華街・銀座の本社ビルの一室でそう切り出した。「時間消費型レジャーを掲げ、『出玉がすべてではない。遊びのプロセスを商品化しよう』と既存のホール経営のあり方にアンチテーゼを唱えました。その上で、単純に一を百にするのではなく、ゼロから一をつくろう。市場や顧客に向けてひとつの業態をつくつていこう、と“目の前のお客さま”にこだわってやってきました」
「しかし」と庄司は続ける。「時間消費型レジャーは業界のスタンダードになりました。では次にマニュアルを超えたサービスを提供しよう、ということでアーク・フロントやエンターテインメントパチンコ総研、デライト・コミュニケーションズ(カスタマーセンター)などの事業会社をつくりプロフェッショナル化を進めていく。かつホールをエリア毎に分け、ホールディングス体制にしてその市場でトップを追求していこう、と。それがトータルとして感動を創造することになる、との考えが08ビジョンです。そして、今回の20ビジョンにはホールディングス体制のシナジーをうまく発揮し、トータル的にさらに強固な組織をつくろうという思いが込められているのです」
顧客の期待価値を追求し「最新」「最強」になる
そんな「20ビジョン」とは具体的にどのようなものか。その信条・信念となる「Funfor Life~世の中を楽しくし、明るくする~」は次の3つの行動指針に支えられている。
【1】「Fun for the Customer」……「お客様を楽しく」という行動指針。お客様に「楽しい時間を過ごせて良かった。また今度来よう」と思ってもらえるサービスや時間の過ごし方を常に考え提供し、声や動向、心の裏側にあるヒントも見逃すことなく、新しいアイデアと提案の創造に全身全霊を傾け進化する。
【2】「Fun for the Area」……「地域(まち)を楽しく」という行動指針。私たちが元気であり、地域社会も元気である相互補完の密接な関係を築いて、地域社会の活性化のためにできることに情熱を持って取り組み、お役立ちの精神でチャレンジする。
【3】「Fun for the Staff」……「仲間と楽しく」という行動指針。仲間とともに喜びを分かち合い、助け合い、互いに高め合う強い絆で結ばれたチームで行動する。常にお客様に感謝し、地域社会に感謝し、仲間に感謝することはもちろん、仲間を信じ、会社の夢を共有し、誰でもヒーローになれる可能性を持った企業風土を築いて、強いチームワークを醸成する。
この指針を踏まえ、庄司はこう話す。
「経営理念として顧客の期待価値を追求することで、その周りの社会から期待される存在になる。そしてトータルで最新、最強になろう、と。あえて言いますが“最大”は目指しません。私は、進化論の・恐竜恐怖症・ですからね(笑)」
さらにこう続ける。「いろんな成長モデルがありますが、最後は時代の変化にどう適応できるか。今年は進化論を唱えたチャールズ・ダーウィン氏の生誕200周年です。最新の『進化する進化論』では、生存の危機が迫ったとき、ミュータント(突然変異)が出ると説いています。パチンコ業界もいま非常に煮詰まっていますから、そろそろ・ミュータント・が出てきていい頃だと思いますよ」


