You are here: Home // 乱世の獅子たち // 乱世の獅子たち~第二章~ 松田高志(株式会社エムズ・ユー 代表取締役社長)

乱世の獅子たち~第二章~ 松田高志(株式会社エムズ・ユー 代表取締役社長)

アミューズメント業からパチンコ事業に参入。

 


アミューズメント業を営んでいた実家がパチンコ事業に参入したのは25年前、松田が24歳の時だ。その第一号店のオープンと同時にオモテ周りをはじめたという松田が振り返る。

 

 


「当時の雇用条件は朝から途中の休息をはさんで晩までの長時間労働。これじゃタコ部屋と同じだな、と。また、周辺のどこのホールを見渡しても雇用保険もない。アミューズメント業界に比べてかなり遅れているし、パチンコに対する社会のイメージも悪いという印象でした」

 

そんな中で多忙な日々を送り「志を見失いかけていた」という松田は心機一転、会社全体として地位向上を目指すことをスローガンに掲げた。今から15年前。業界は右肩上がりの成長を続けていた。「地位向上のためには自らエリを正すのはもちろん、人材を確保することが不可欠です。そこでこれまでの募集や採用方法を変え、さらにその後、学生相手にリクルート活動も行いました。社内の体制的には、社員の人生のサイクルが過ごせるよう、つまり独身ならば“結婚し、子供ができ、子供が成長し、大学に入学する”といった雇用環境づくりに努めました。それが奏功し少しずつですが会社が変わっていきました」

新卒採用をはじめて以降、松田は必ず会社説明会に顔を出し、採用に当たっては必要とあれば県外であろうと親御さんの元へ行き、熱い想いを伝えるという。

 



「基本は人が好き」な松田にとって「人を大切にしよう」という想いは人一倍強い。例えば、同社ではアルバイトであっても“アルバイト社員”として社員と同等と見なしている。また、上司と部下という立場から生まれる単なる主従関係で終わらせず、会社から離れてもお互いに尊敬し合い、価値観を認め合える人間関係を大切にしてほしいと強調する。「だからそれを踏みにじるような言動、例えばこちらから業者に用事やお願いがあるとき、相手様に出向いて膝を突き合わせて対話をするようなスタイルでなければ厳しくしかっていました。ちょっとヘンですかね」と笑う。

それはそのまま松田の基本理念「人の成長なくして、会社の成長はない」へとつながる。その理念を実践するために、8~9年ほど前から社員やアルバイト社員を対象にした「学び」や「気づき」のための教育や研修に力を入れているという。「教育・研修費は年間数千万に上ります。でも私は、研修も勉強会も会社のためにしなくていいよ、と言っています。自分の夢のために、どうすればそれがつかめるのかを勉強してほしい、と。すると先日、研修を受け『もう一度夢にチャレンジします!』と言って会社を辞めた社員がいました。これは結構、ショックでした。心の中では『え、ウッソー?』の気分ですよ……(笑)。でもそれはやはり嬉しいことです。単に費用対効果ばかりを求めるのではなく、若い人が夢を持てなくなっている現代社会で、当社の社員だけでも夢を持たせてあげたいですから」と思いを語る。

ホスピタリティー産業を目指す

「当社は吹けば飛ぶような会社。人で勝つしかない」と言い切る松田。満足から感動を提供するためにサービス産業を超えたホスピタリティー(もてなす心、気働き)産業を目指す。

「ホスピタリティー産業では、サービス提供者の価値観や理念の統一が重要です。そのためには企業理念を明確にし、それが全スタッフに共有化され、さらにお客さまのニーズに即応できるように権限が委譲されていることが不可欠」として、「バージンマインド」を共有化し、「7つの柱」を実現するための努力を続けている。

【バージン・プライド】
VIRGIN PRIDE
純粋さに胸を張って誇りをもとう。
汚れのない創造力が画期的な発想を生み出す。

【バージン・ハート】
VIRGIN HEART
新鮮な感性は新鮮な感動を呼び起こす。
つねに初心を忘れず果敢に挑戦すれば必ず道は拓ける。

【バージン・イノベーション】
VIRGIN INNOVATION
新たな仕事に臨むときは、つねに常識にとらわれない心で。
そこに既成の概念を超越した新たな革新が生まれる。

【7つの柱】
「お客さまに明日への活力を与える店づくり」
「お客さまに喜びと感動を与える店づくり」
「お年寄りに優しい店づくり」
「バージンがあって良かったと思われる店づくり」
「地域社会に貢献できる店づくり」
「2020年に粗利100億円、自己資本額50億円の達成」
「これらを実現するための仲間づくり」

中でも今期以降、売上重視のPL経営※1から資本金を充実させるBS経営※2にシフトしていく同社では、財務内容などをオープンにし、幹部クラスの勉強会にも力を入れているという。その上で、今後の出店については「岡山県内であと数店舗の足場固めをした後、いい話があれば他県へも出店していきたい」と意欲を見せる。

※1…PL=Profit and Loss Statement(損益計算書)。売上・利益を重視した短期的視野の経営手法のこと。
※2…BS=Blance Sheet(貸借対照表)。資本金の充実を重視した中長期的視野の経営手法。

Tags: , , ,

Leave a Reply

Copyright © 2009 PiDEA. All rights reserved.
Designed by Theme Junkie. Powered by WordPress.